2019.05.07
「醤油の成り立ち」
日本は発酵に適した気候風土にあることから、麹の文化が広がり、さまざまな発酵食品を生活に取り入れてきました。伝統的に造られてきた「しょうゆ」もそのひとつで、地域の和食の特性を活かしながら、広く「こいくち」「うすくち」「さいしこみ」などとして受け継がれてきました。しょうゆの特徴は色、味、香りにあります。麹菌、酵母、乳酸菌の働きで、発酵・熟成が進むにつれ、食欲をそそる色や香り、アミノ酸をはじめとするうま味や酸味が加わり、まろやかさや深みを増していきます。調味料としての機能以外にも、消臭効果(生臭さを消す)、加熱効果(食欲をそそる香り)、静菌(殺菌)効果、対比効果(甘さを引き立てる)、抑制効果(味を和らげる)、相乗効果、アミノ酸成分をはじめとする多様な栄養機能成分などがあります。日本の食文化が世界に広がりを見せる今、しょうゆも世界の注目を集めています。